【 仕事のレシピ化・仕組み化 】(9/23) そのチェックリストだと、ミスやモレを防ぎきれない! “より使えるチェックリスト” にするために、この2つのポイントを意識しよう
- 伴 天野
- 2017年4月8日
- 読了時間: 4分
▼『ESTRELA』誌 2016年1月(No.262)号
お金も時間も稼ぎだす「仕組み化」実践コラム 第9回
今回は、チェックリストを「単なるチェックリスト」で終わらせず、より使い勝手の良いチェックリストにバージョンアップさせる方法をお伝えします。
チェックリストを作るにあたっては、2つのステップがあります。
1つめは、「洗い出す」ステップ。
2つめは、「カテゴライズする」ステップです。
チェックリストでとにかく大事なのは、初めてチェックシートを作る時と同じように、まずは書き出す、つまり項目を「洗い出す」、ということ。
チェックリストのテーマを決めたら、たたき台を作るイメージで、思いつくままに書き出してみましょう。
この粗削りなチェックリストでも、チェックリストがない場合よりは確実にモレがなくなり、仕事や準備をスムーズに進めることができるでしょう。
しかし、私自身が実際にチェックリストを作り、使い続ける中で感じたことがありました。
チェックリストを作り、項目を洗い出すことができ、それを使っているのにもかかわらず、なぜかモレが発生したり、忘れ物をしてしまったりすることがあったのです。
それを防ぐ方法が2つめのステップ「カテゴライズする」方法です。
この方法はさらに、
①「準備する “タイミング” で分ける」方法
②「準備する “エリア” で分ける」方法
とに分かれます。
ここで、リストづくりの流れを振り返ってみましょう。
・第1ステップ : 項目を洗い出す
・第2ステップ : カテゴライズする
① 準備する “タイミング” で分ける
② 準備する “エリア” で分ける
具体的にリストを見ながら解説していきます。
たとえば、実家に帰る場合の持ち物リストを作ったとしましょう。
ステップ1通りに項目を洗い出すと、次のようなリストになります。

これは私が妻の実家に帰る時に、出発前夜に荷物をそろえるために実際に作ったものです。
チェックリストを見ながら準備をしたのですが、「前夜の支度」の段階ではチェックボックスに✓が入らないものがいくつかあったのです。
枠で囲った部分が該当するですが、これらはいずれも、翌日の朝も使うモノでした。
翌朝になって準備をする際にまたこのチェックリストを見るのですが、すぐに「昨夜、まだ準備できなかったモノ」の準備にはとりかかれません。
まずやる行為が、「どのチェックボックスがまだ空か」の確認でした。
しかも、多くのチェックボックスに✓が入っていると、空のチェックボックスを見逃すこともありました。
このように、準備をする“タイミング”が異なるモノが1つのチェックシートに混ざってしまっていると、二度手間になったり、せっかくチェックリストを作ったのに見落としが発生してしまったりすることに気付いたのです。
そこで、作ったチェックリストを “タイミング” と “エリア” で分ける、「チェックリストをカテゴライズする」という方法を考えました。
この「カテゴライズする」について詳しくみていきます。

① 準備する “タイミング” で分ける
たとえば今回のチェックリストのように、「前日に準備するモノ」と「翌朝に準備するモノ」があるなら、それぞれを分けておいた方がスムーズに準備できそうだと感じ、チェックシートをこの準備する“タイミング”で分けてみたのです。
前日に準備するモノは、「前日」の列をチェックしていけば、すべてのチェックボックスに✓ができ、すっきりと「前日の準備」を終えることができます。
「前日の準備」後に使うものは、たとえば、「出発10分前」に準備をするものとし、そこで一気に準備をしてしまいます。
これで、見返す手間と忘れ物がほぼなくなりました。
② 準備する “エリア” で分ける
単にチェックリストを作ると、思いつくままに書き出すので、様々な項目がランダムに並びます。
しかし、この状態のままでは、実際に準備をする時に非常に面倒さを感じることがありました。
下着を取りにタンスに行き、机に来てパソコンと充電器を準備したら、またタンスに戻って靴下をそろえ、ということになってしまったのです。
この入ったり来たりが非常に面倒でした。
そこで、一度書き出したものをベースに、準備する “エリア” でカテゴライズしてみたのです。
これによって、机で準備する → タンスで準備する → 洗面所で準備する、といったように、ムダなくスムーズな流れで準備ができるようになりました。
チェックリストは、作らないよりも作った方が断然マシです。
しかし、上記の工夫をせずにただ作っただけでは、時に、不効率・面倒さ・ミスの原因になってしまいがちです。
今回お伝えした2つのポイントを、ステップ1であなたが作ったチェックリストに反映させていきましょう。
結果、さらに使い勝手の良い、誰が使っても成果の出せるチェックリストにバージョンアップさせることができます。
最初からこの2つのポイントを意識して作るとなかなか作業が進みませんので、まずはステップ1に基づいて、チェックリストの項目をどんどん洗い出して、紙に書きなぐっていきましょう。
ぜひ、ご自身のチェックリストにこの2つのポイントを反映させてみてください。
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